もっと知る、ハワイアンカルチャー
vol.02
もくじ
ハワイの伝統料理に挑戦したことはありますか?ツアーガイドが紹介する現地の料理の今昔。旅行や長期滞在に来たら、観光だけではなく、その土地の歴史や文化を食から感じてみるのもおすすめです。
ハワイアンフードとロコフードの違いは?
ロコモコやガーリック・シュリンプなどの料理は、ハワイの料理とはいえ「ハワイアンフード」とは呼ばずに「ロコフード」と呼ばれるもので、近代に入ってから作られた、比較的新しい料理になります。一方、「ハワイアンフード」と呼ばれるのはハワイの伝統料理。数百年前から続く、古代ハワイの食文化を反映した料理のことです。
当初は無人島だったハワイ。島々を覆っていた植物は、残念ながら人間が食べられるものではなかったので、ポリネシアからやってきた古代の移民達が、祖国で食べていた植物やその種を持ち込んで栽培し始めました。それらを料理したのがハワイ伝統料理の始まりです。
さてここで、移民達が持ち込んだ植物をご紹介しましょう。まずは主食になるタロイモ、サツマイモ、ヤムイモ、パンの木。バナナ、サトウキビ、葛、ヤシ、ターメリック、油が採れるククイ、そして薬になるノニ。調理用具にもなるキーやコウという木などなど、生きるために必要な植物はほぼ、移民達が自ら持ち込んでいます。
移民が持ち込んだハワイの伝統料理は“蒸す”が基本。
では現在、どんな料理がハワイの伝統料理として出されているか見てみましょう。蒸したタロイモをつぶして水でのばした「ポイ」を主食に、タロイモの若い葉とお肉をキーの葉*で包んで蒸した「ラウラウ」、豚を丸ごと蒸しあげた「カルアピッグ」、ココナッツミルクをゼリー状に固めた「ハウピア」などなど。蒸し料理が多いのが分かります。 *キーの葉(ティーリーフ)
ハワイの伝統的な調理法はかなり大がかりなもので、豚が丸ごと1匹入るほど大きな穴を掘り、溶岩の石を敷き詰め、それらを焼いて熱くします。その上に、豚をはじめ、食材をキーの葉に包んだものやタロイモを並べて、バナナの葉などで覆い、8時間ほど待たなければなりません。これだけ大変な作業ですし、特にタロイモは神聖な植物として女性は触ってはいけないものでしたので、料理を作るのは男性の仕事と決まっていました。
ハワイの伝統料理の食材の産地はワイキキ。
さて、数百年続くこのハワイの伝統的な料理。その食材は、意外な場所でたくさん作られていました。それはなんと…ワイキキです!ワイキキはかつて広大な湿地帯で、山から流れ来る川の水をうまく利用して田んぼを作り、タロイモを栽培していました。
1800年代半ば過ぎには、アジア人移民の為にお米も栽培していました。さらに、現在のヒルトン・ハワイアン・ビレッジの横に広がる芝生の広場は、巨大な養魚場があった所で、タロイモと魚という、主食と主菜を常に手に入れられる豊な農村でした。現在のアラワイ運河は稲の水田、カラカウア通り沿いはタロイモ畑…そんな様子を想像しながらぜひワイキキを楽しんでください。ワイキキを散歩していると、展示用として、数々のタロイモや、ラウラウなどに使われるキーの葉もたくさん見られます。
今回ご紹介したハワイ伝統料理。Highway InnやDa Ono Hawaiian Foodというレストランでお試しいただけます。それぞれ「ロコフード」も同時に食べられるお店ですので、伝統料理とロコフードを食べ比べてみて、時代の移り変わりを体験してみてはいかがでしょうか。
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